月と六ペンス
サマセット・モーム
ロンドンの堅実な株式仲買人がすべてを捨てて絵を描き始める。小説は彼が天才か怪物かを最後まで決めない。
5つのポイント
天職に引かれる力
ストリックランドは芸術を選んだというより、芸術に屈服した。本書はその代償と、誰が払うのかを問う。
天才は善人ではない
モームは芸術家を好ましい人物にしない。偉大さと品位は別々の問題として描かれる。
外から見た人物
語り手はストリックランドを観察するだけなので、読者は世間と同じく断片から彼を判断することになる。
安定は檻にもなる
彼が捨てた安定した生活はうらやましく見えるが、それが黙って何を奪っていたのかを考えさせられる。
最後の答えとしてのタヒチ
社会から遠く離れて初めて安らぎを得て傑作を描くが、それをヨーロッパの誰も見ることはない。
こんな人におすすめ
安全な道と、どうしてもやりたいことの間で迷っている人。道徳的に複雑な人物が好きな読者。
今週やってみる
知り合いの誰にも見られないとしたら、やってみたいことを1つ挙げよう。そして、その小さな版をいま始めるのを止めているものは何かを考える。